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先日動き始めたKLX250♪
なんだけど、なかなかセッティングが出ない様子の近所のKLXさんです(^_^;)
ご自宅では、あまりバリバリいわせてセッティングしてたら
ご近所迷惑になっちゃいますよね。
なので、セッティングがてら通勤に使用して、
仕事帰りにいきつけのバイク屋さんに寄って、セッティングしてたそうです。
バイク屋さんに寄ったといっても、場所を借りてるだけで
ご自分でセッティングしてるんですが、そこはバイク屋さん(笑
常連の方もいらっしゃるでしょうし・・・
どうだ(笑 エンジン動くようになったか(`ー´)イヒヒ
おっ 黒煙出てるぞぉ(`ー´)イヒヒ
なんだ、これ2stかぁ(`ー´)イヒヒ
キャブにしたらいいんじゃないのかぁ(`ー´)イヒヒ
バイクいじってる方々ならわかると思いますが、
ご想像通り からかわれる・いじられる・語りだす(笑
うるせぇーー!!! って感じになっちゃうわけです(爆
そんな中、近所のKLXさんは毎日1~2時間セッティングしてたそうで
そりゃセッティング出ませんよね(^_^;)
近所のKLXさん、お疲れっす(・_・ゞ-☆
燃費も18キロ/Lくらい、頑張って21キロ/Lってことだったんで
そんじゃ一緒にセッティングやりましょうか♪ ってことになりました♪
ということで、
XSのときと同じコースでインジェクションセッティングです (⌒o⌒)v♪♪イエーイ
せっかくなので、SP-TDCのインジェクションセッティング方法を
ご紹介したいと思います♪
近所のKLXさんも、おれよりはるかにセッティングはプロです。
それなのに、なんでインジェクションでセッティングが出ないのか?
それは、キャブセッティングや、サブコンでのインジェクションセッティングとは
根本的に違うからです(^^)b
キャブは、空気流量に応じてガソリン噴出量を調整する・・・
まぁあたりまえですよね(^^ゞ
そういうふうに作られてるのがキャブですよね。
で、セッティングはメインジェットやニードル、その他数点のパーツで調整ですよね。
ということは、基本的な動作をするようにキャブは作られていて
多少の調整が出来るってことです。
なにを当たり前のことをってお思いでしょうが、
基本的な動作をするように作られているっていうのがミソです。
キャブはもの凄くよく考えられていて、自分でセッティングしてるようで
実は大半の機能はキャブ自体の性能ってことです。
インジェクションでいったら、すでにベースマップがあるようなものです。
サブコンでのインジェクションセッティングも同じで、
ノーマルECUにベースマップがあって、それを増減するわけですから
そういう意味ではキャブセッティングとある程度同じ考えでいけますよね。
SP-TDCにはマップは一切入っていませんので、すべて自分で作ります。
言ってみれば、セッティングの前にキャブを自分で設計するような感じかな。
ちょっと大げさか(^^ゞ
そういうことなので、セッティング方法もおのずと変わってくるわけです。
んじゃ、順を追って最初のセッティングをやってみましょう♪
1.まずはアイドリングさせること♪
SP-TDCのコントローラーを、噴射時間モードにします。
回転数にもバキューム値にも無関係に、コントローラーで設定した
噴射量になります。
そんで、どど~んとボリューム全開♪ マックス噴射量にしてセルON!
ちまちまやっても、エンジン掛からずセルを傷めるだけなので
ここは度胸一発 マックス噴射です( ̄‥ ̄)=3 フン
キュルルル、キュルルルっと短めにセルを回しながら
コントローラーのボリュームを下げていくと、どこかでドドドドッと掛かりだします。
掛かり始めたら、素早くボリュームを調整してとりあえずアイドリングさせます。
だいたい、掛かったところから少し絞ったくらいですね。
そしたら、数分そのままアイドリングさせて、吹きすぎたガソリンを燃やします。
2.アイドリング時の噴射量を決める♪
次はアイドリング時の噴射量を探りますよ。
ボリュームで噴射量を調整すると、
濃くしていくとだんだん回転が下がり、しまいにはドッドッドッと止まりそうになります。
逆に薄くしていくと回転が上がっていって、どこかでストンと止まってしまいます。
それでいい塩梅のところを探すんですが・・・ なにがいい塩梅なのか(笑
KLX250にはA/F計がついてたんで、それ見りゃイッパツって思ったんですが
アイドリング付近は反応が悪く、あてになりませんでした(^^ゞ
でも大丈夫(^^)b
アクセルをほんの少しクッと素早くあけて、反応のいいところを探すんです。
アクセルを開けた瞬間の1発の爆発を見る感じです。
濃いとアクセルにはついてくるものの、モッサリって感じだし、
薄いとストール気味になるからすぐわかりますよ。
で、いいところにくるとアクセル開けた瞬間、タンッ! と気持ちよく一発爆発する
感じのところがあります。
そこを探ると、結果A/F計では13付近になりました。
この時点では、回転を上げようとしても回りませんので
本当にアクセル開けた瞬間に集中して探しますよ。
それから、回転数も無視です。
アイドリング回転数は、あとで点火マップで調整できるんで
ここはアクセル開け始めだけが良ければOKです。
3.吹け上がる最大噴射量を探る♪
今度はアクセルをワイドオープンにして、吹け上がる位置を探します。
吹け上がる噴射量は、アイドリング噴射量の軽く5倍はいきます。
なので、そのまま噴射量を多くするとアイドリングできません。
アクセルワークで回転を保ちながら、素早くボリュームで噴射量を増量、
そんでアクセルワイドオープン!
ちょっと難しいですね(^_^;)
でも、すぐ慣れるんで、そんな感じでワ~~~ン! と気持ちよく吹け上がる
位置を探します。
このとき、アクセルを放すと止まってしまうような状態なので
回転の下は一切気にせず、吹け上がりがするどいところを探します。
この時の状態は、キャブセッティングでいったら
吹け上がりはいいけど濃すぎる、といった感じじゃないでしょうか(^^)
それで良いんです。
4.初期2Dマップを作る♪
アイドリングの噴射量と、最大噴射量がわかったら初期マップ作りです。
アイドリングの噴射量を負荷率0%と8%、
最大噴射量を負荷率64%と96%に入力して、こんなマップを作りますよ。
ほんと、だたの2Dマップです。
このとき重要なのは、アイドリング時のバキューム値が8%を超えないような
マップを作ることです。
0%と8%の噴射量を同じにしてありますから、
アイドリング時のバキューム値が8%以下なら、噴射量は一定ということになります。
そうしないと、バキューム値の微妙な変化で噴射量が変化してしまい、
アイドリングが安定しなかったり、ハンチングという回転が上下する現象が
出てしまいます。
これは、SP-TDCのログ機能でとったグラフです。
グラフは、クランク1回転毎のデータになってますよ。
なので、グラフでは回転数が1900rpm~2100rpmまで変化してますが
グラフ全体でも0.9秒なので、実際にはこれでもアイドリングは一定に感じます。
VC値っていうピンクのがバキュームセンサーの値で、
VC値と回転数がギザギザしてるでしょ。
これは、吸気・圧縮の回転と、爆発・排気の回転の違いですよ。
このように変動していても、アイドリングのバキューム値を8%以下に設定することで
噴射量は一定に保ちます。
これで、安定したアイドリングになりますよ。
5.走る C= C= C= C= C= ┌( ̄ー ̄)┘
その走るじゃなくて、バイクで走ります(笑
こんなマップで・・・
一度も走らず、空ぶかしだけで作ったマップなのに・・・
走るんです(^^)b
さっ♪ 近所のKLXさん、ちょっと走ってみてください♪
近所のKLXさん「え? はぁ・・・ 」
ドドドドド~~~~
どうっすか?
近所のKLXさん「いたってフツー・・・・ なんですけど(^_^;)」
ね♪
これで、とりあえずフツーには走るようになるんですよ(^^)b
回転数は完全に無視した2Dマップで、なんでフツーか?
キャブセッティングに慣れた方は、当然回転数が上がれば
大量に噴射したくなりますよね。
でもそれは、全体のガソリン使用量なんです。
高回転はいっぱい爆発してますから、当然ガソリンはいっぱい使いますが
一回の爆発に必要なガソリン量って、アイドリングでも10000rpmでも
そんなに変わらないんです。
同じ噴射量だってそこそこ廻る程度なんですね。
インジェクションでのセッティングは、例えば1秒間に使うガソリン量じゃなくて
1回の爆発に使う量でセッティングするんですね。
だから、高回転はいっぱいガソリンを使うというのは錯覚なんです。
1回の爆発に使う量は、回転が上がれば減ることだってあるんですよ。
その辺は、エンジンの特性によりますね。
ということで、回転数は完全に無視した2Dマップでも普通に走るわけです。
このマップからスタートして、あとは回転数とバキューム値とにらめっこして
3Dマップを作り上げていきます♪
キャブみたいに、???回転付近が濃いとか、スローがとか
そんなおおざっぱじゃだめですよ。
???回転、バキューム値???、からのアクセルちょび開け とか
そんな感じです(^^)b
んで、1日の最後でこんなマップになりました♪
空ぶかしだけで作った2Dマップから初めて、
アクセルちょび開け、ガバ開け、全開走行ありで、
最後にこのマップ。
これで燃費は21キロ/Lでした(^^)
なんだ、変わってねぇじゃん、とお思いでしょうが、違いますよ(^^)b
近所のKLXさんが出した21キロ/Lは、頑張ってもこれだった orz
とおっしゃってたので、結構気を遣って走っての燃費みたいです。
この日の近所のKLXさんは、セッティング途中から面白くなっちゃって
セッティングを忘れて爆走することたびたび(笑
それでも21キロ/Lです♪
最終マップで普通に走れば、もっといってるはずです♪
SP-TDCのインジェクションセッティングは、こんな感じです(^^)
コツは、キャブセッティングの概念を捨て去ること! でしょうか(笑
たぶん、キャブセッティングが得意な方ほど大変なんじゃないでしょうか。
だって、おれ、キャブセッティングできませんから(^。^)y-.。o○
マップをゼロから作るというのは、こうも違うのかと思います(^_^;)
でも、感覚が違うだけで、慣れてくると自分が操ってる感 満点ですよ♪
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