引き続きRZ250Rで、今回は吸気マップのセッティングです。
吸気マップというのは、うちが勝手にそういっているものでSP-TDC V180で3D進角マップを作るために必要なものです。
2stは、回転数によってクランク1回転あたりの吸気する量が全然違います。
なのでバキュームセンサーの値もアイドリングと高回転では2倍以上も違うので、そのままではエンジン負荷としては使えないのです。
まずは回転数ごとの最大負圧を把握しておく必要があります。
それをSP-TDCでは吸気マップとよんでいます。
回転数ごとのエンジンの吸う力と思って頂ければいいと思います。
さて、前回ちょっと合わないバキュームセンサーがついていたためにエンジン負荷メーターがおかしな動きをしていました。
そのときの吸気マップ画面がこちらです。
青い点々が実際に走行したときのバキュームセンサーの値で、横軸が回転数、縦軸が負圧で上にいくほど吸う力が強いことを意味しています。
そんで吸気マップ計算のボタンを押すと・・・
青い点の上をなぞった線を引いてくれます。
これが吸気マップです。
回転数が上がるほど下がってますね。
回転数が上がるほど吸えなくなってるってことになるんですが、そんなはずは無く、バキュームセンサーが合わなかったのでこうなってます。
バキュームセンサーをいつも使ってるものに交換して、もう一度データをとったのがこちら。
今度は右肩上がりになりました。これが正常です。
この状態で吸気マップ計算を押すと・・・
吸気マップを作り直します。
これで走行した動画がこうなります。
今度はアクセルワークと合うようになりました。
ただ、アイドリング時に20%、エンジンブレーキで0%になってます。
これは吸気マップを作ったときのデータにエンジンブレーキ時のデータも含まれているためです。
なので吸気マップを少し下げた状態に調整します。
上の青いラインの少し下をなぞる感じに調整します。
そうするとアイドリングで概ね0%、エンジンブレーキでマイナスとなります。
これでエンジン負荷を拾えるようになりました。
これをもとに4000rpmでエンジン負荷50%のときの点火タイミングはBTDC26って感じで、3Dの進角マップを作っていくわけです。
このように吸気マップはエンジン負荷メーターが正確なところをさすようにするための元データなんですが、
結局、走行中のバキュームセンサーの値を表示してくれるので、そこからエンジンの調子もある程度読み取れるというオマケがつきます(^^)
たとえば、TZR2501KTと同じ進角マップで7500rpmからYPVSを開け始めたときのデータがこちら。
当店オリジナルの2Dマップ、4500rpmからYPVSを開け始めたのがこちら。
青い点のばらつきかたに違いがありますよね。
これを見るとエンジンがどんな状態かある程度わかるのですが、どこがどうというのは話が長くなりますし、こちらとしても研究中の部分なのでまた別の機会に。
ただ、おだ。さんには何か見えてるらしく、乗ってもいないのにどの回転がどんな感じって言い当てます(笑
まぁ話を聞いてもよくわかんないんですけど(爆
コメント
スゲー!3D面白そう^ ^
コメントに気づかず失礼しました。
3Dは見るだけでも楽しいですよ。