0
もうすぐ実車でのテストになるので、その前にノーマルの点火タイミングのデータ採取をやりました。
走行できるように元通りにタンク&カウルを装着します。
そんで、いつもの点火タイミングのデータロガーを装着。
このデータロガーもBluetoothで飛ばしてタブレットの方でロギングします。
画面はこんな感じ。
点火タイミングのデータを取るだけなんで、簡素な画面です。
データロギングっていうボタンを押すと、データロガーからBluetooth通信で飛んできたデータを取り続けます。
タブレットの容量が許す限りなんで、何分でも取れます。
点火タイミングを調べたいので、回るとこまで回さなきゃいけないんですよね(^_^;)
これが2stだと怖いのなんのって。
焼き付きを起こさないように細心の注意をはらいます。
という怖さもあるし、物凄い加速が怖いっていうのもあります(^_^;)
自分のバイクで慣れていればなんとかなるんだろうけど、ユーザーさんのバイクでやるのは超コワイです(笑
てことで、パワハラでヨッシィに先に乗ってもらって、おれは後からそこそこ加速を体感しました(笑
とても怖くてフル加速はできませんでした。
こんな感じで1速9000rpmまで5.2秒、2速1.4秒、3速1.4秒 と・・・ とんでもなく速いバイクです。
9000rpmまでしか回らないんじゃないんですよ、怖くて回せないんです。
250ccのドッカンパワーとはまた違ったフィーリングなんですね。
1速のグラフのとおりで、4000rpmまでは普通にトルクフルです。
4000rpm~5500rpmのグラフが少し角度がついてますよね。
ここらあたりが おぉ~ キタ!キタ! って感じです。
5500rpmからグラフが断崖絶壁になってきまして、加速Gで吐き気をもようす感じでした。
正直、ここまでのパワーだと、SP-TDCの効果が出てもご本人しかわかりませんね(笑
ちょこっと乗った程度では違いを体感する余裕などありません。
さてノーマルの点火マップはどうなってるでしょう。
これがデータロガーで取ったデータです。
なるほど、古風な点火マップですね。
グラフにしてみます。
3000rpmまではBTDC18°固定のようです。
これはフライホイールの突起位置がBTDC18°なので、そのままの点火タイミングですね。
3000rpm~10500rpmまで緩やかに遅角させて10500rpmではBTDC13°になってます。
10500rpmから急激に遅角して12000rpmでBTDC3°です。
これはエンジン保護のためですね。
これは未だに語り継がれてる2stの典型的な点火マップです。
2stは回転が高くなるほど遅角させるってやつですね。
ですが、これは点火マップとしては第2世代とでもいいましょうか、結構古いタイプになります。
これ以前は全く制御しない固定進角になります。
制御するようになった初期のマップです。
現在の考え方では、このエンジンには全く合わないマップだと思います。
それでもこれだけのパワーが出るって、2stってすごいですよね。
チャンバーの効果があまりないパワーバンド前では徐々に進角したほうがトルクフルになります。
チャンバー効果が出始めてパワーバンドに入ったところから遅角させていくとパワーが格段に上がります。
さらに排気デバイスが働くとチャンバーからの反射波が速く返ってくるようになってより高回転まで
パワーバンドが続くので、点火タイミングもそこに微細に合わせていきます。
10500rpm以上で急激に遅角させているのはエンジン保護なので、レブリミットをかければこれは必要ありません。
が、そうすると2stはどこまでも回っちゃうのでレブリミットは必ず必要になります。
という点火マップがSP-TDCでは可能になるので確実にパワーも上がるしフィーリングも変わりますが・・・
今でもとんでもないパワーなのに、これ以上あがっても、こちらではサッパリわからないかもしれません(笑
その辺はユーザーさんのさらなるお楽しみってことで(^^)
さぁ、こちらはここからラストスパートですp(^^)q