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神の波形

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今日はSP-TDC製作のやり取りをちょっとご紹介しましょう(^^)b
 
SP-TDCは、完成品販売じゃないので色々とやり取りしながら作るんですね。
セミオーダーとでもいうんでしょうか。
SP-TDC2になって、回路の変更はほとんど必要なくなりましたが
制御プログラムはそのバイクに合わせて作るんで、
メールで画像やオシロ波形をやり取りしながら調整していくんです。
 
そんで今回は、先日、なぜFさんに送ったSP-TDC2にちょっとした不具合が出たとのことです。
それは、ニンジャに付けたSP-TDC2で、2500rpmあたりで失火しているようだってことでした。
 
症状をお聞きしたところ、回路や接続ではなく、どうもプログラムに問題があるようです(^_^;)
 
ということで、現象が出ているときのオシロ波形をなぜFさんが送ってくれました。
このオシロでの計測が、原因究明するにはヒジョーに大事なんですね。
波形はファイルに保存できるんで、そのファイルをメールに添付して送ってもらうんです。
 
んで、送ってくれた波形は・・・
まさに神の波形でした(笑
上がピックアップ信号で、下がIGコイルに通電する出力信号です。
下の波形で抜けてるとこがありますよね。
これが失火してるってことです。
 
何が神なのかっちゅうと、まずは約2500rpmでほぼ一定の波形です。
毎回の1回転にかかる時間の誤差は、500マイクロ秒以下、10,000分の5秒以下です!
回転を2500rpmで安定させるって、難しいですよね。
ここまできれいに安定した波形だと、原因も探しやすいんです。
 
さらに、失火が出ている箇所が2箇所とれてます。
これ、1画面で0.2秒ほどなんですけど、そこに現象の波形が2箇所取れるって奇跡っす。
これも、1箇所だけだとわかりにくいけど、2箇所とれてれば完璧です♪
 
この波形だけでも、原因はプログラムにあることがわかるんです。
 
拡大してみると・・・
IGコイルがONになるのが、ピックアップ信号の前だったり、後だったりしてるのがわかります。
ここらへんに原因がありそうですね。
 
そこまでわかれば、こちらで机上でパルスジェネレーターを使ってテストできます。
 
さらに、SP-TDC2のセッティングデータを送ってもらいました。
これもファイルに保存できるんで、メールに添付です(^^)b
 
送ってもらったセッティングデータを書き込んで、机上テストしました。
 
すると・・・
 
やっぱり、IGコイルONがピックアップ信号をまたいで前後するとき、
ある条件が重なると、IGコイルをONできないときがあるようです。
 
プログラムのバグですね。
 
これは、わりとすぐ直ったんですが、問題がないかしばらくテストしてから
プログラムを送りましょう(^^)
 
なぜFさんは、ご自分でSP-TDCを製作されてるので、
こちらからはプログラムもメールで送ります。
そんで、なぜFさんにSP-TDCに書き込んでいただくわけですね。
 
こんな感じのやり取りで、精度を高めていくわけですが、
なんといっても、やっぱり情報が正確でないとこうはいきません。
 
なぜFさんの神技的なデータ採取のおかげで、原因がイッパツでわかりした(^^)
なぜFさんはだんだんレベルアップしてくるんで、
最近はほとんどこんな程度で直ってしまってます。
 
顔も見たことないのに、数回のメールだけでこんなことができてしまうって、
便利な世の中というか、なんというか、
すっごく不思議だけど、気持ち良いもんですね(^^)