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点火回路実験2" /> 前回に引き続き、点火用の新しいMOS-FETの実験です。
前回実験したMOS-FETでも性能向上してるんですが、ダイレクトイグニッションの並列だけが
対応できませんでした。
なので、同等性能かつ価格維持できるMOS-FETを探しました。
今回実験してみたのは一番左のMOS-FETです。
今までのMOS-FETより一回り小さい感じです。
数値的に今までより低いのはW数で、今までが150W、新しいのが130Wです。
でも、MOS-FET自体の消費電力が少なくなってるので最大W数が20W下がっても問題ありません。
駆動するIGコイルの抵抗値によるんですが、今までのMOS-FETでは↓こんな感じの消費電力になります。
ノーマルIGコイル → 4.48W
ウオタニIGコイル、ダイレクトイグニッションコイル×1本 → 30.59W
ダイレクトイグニッション並列 → 85.9W
いずれもコイルに通電しっぱなしの場合なので、走行時はこれの1/3程度です。
これが新しいMOS-FETではこうなります。
ノーマルIGコイル → 3.14W
ウオタニIGコイル、ダイレクトイグニッションコイル×1本 → 23.31W
ダイレクトイグニッション並列 → 71.99W
ダイレクトイグニッション並列の場合、今までのMOS-FETが最大定格の57%、
新しいMOS-FETでは55%と、MOS-FET自体が消費する電力は減っています。
なので、130Wに減っていても今までより余裕があるんです。
オシロでも計測してみましたが、今回は通電部分(ドエルタイム)をご紹介しますね。
赤が旧MOS-FET、青が新MOS-FETです。
赤は1.9V、青は1.5V程度まで上がっていますね。
これは電圧が低く表示してるほうが電流を多く流せていることになってます。
青のほうが0.4Vほど低く表示してるので、より多くの電流を流せていることがわかります。
でも、通電はじめの立ち上がり部分はほとんど変わっていませんよね。
ということは、MAXに到達する時間は短くなっているってこと、つまりドエルタイムが短くても同じ点火力が
得られるということです。
MOS-FETの性能が向上したことで、ちょうど昇圧回路を使ったような効果になります。
机上計算ですが、バッテリー電圧を0.5Vほど昇圧した場合と同等の効果です。
ということで、全てにおいて今までの性能を上回ることができました。
といっても、全体からみればびびたるもんなので、体感できるかどうかといった程度の性能向上です(笑
今までとほぼ同等とお考え頂ければOKです(^^)
これで点火用MOS-FETの部品選定ができたので、本年の初出荷となりました♪
さぁ、これからお待たせしているSP-TDCをじゃんじゃん仕上げていきます(^^)